前歯1本だけのインプラントが高い費用になる理由

インプラント治療というのは、同じ歯１本でもどこの歯をインプラントにするかによって費用が異なります。

特に、奥歯と比べて費用が高いのが前歯のインプラントです。

理由は、前歯は奥歯と比べて治療の難易度が高いからです。

ここでは、前歯のインプラントをご検討されている方に向けて、治療の費用が高い理由や前歯のインプラントの特徴についてお話します。

前歯のインプラントが高い費用になる理由

前歯のインプラント治療が高い理由は大きく分けると「難易度」と「審美性」の２つに分かれます。

インプラントというのは、あごの骨に歯の根っこの代わりとなるインプラント体を埋め込む仕組みになっています。

そのため、あごの骨の厚みがインプラントをしっかり支えるためには必要です。

ところが、前歯というのは、もともとあごの骨が薄く、骨吸収（後述します）も早いという特徴があります。

そのため、インプラント体を埋め込む穴を空けることが難しいなケースが多いのです。

骨吸収というのは、骨が年月と共に痩せて薄くなっていく現象のこと。

前歯の部分は骨吸収が早いので、歯がない状態が続くとあっという間にあごの骨が薄くなり、インプラント治療の難易度がさらに増してしまうのです。

そのため、ほとんどのケースで「骨造成（こつぞうせい）」という骨を増やすための手術を行っています。

骨造成は、すべての歯科医院でできるわけではないので、歯医者さんによってはインプラントをお断りしているところもあるかもしれません。

前歯のインプラントを検討される際は、「骨造成」に対応した歯科医院を選ぶと良いでしょう。

前歯のインプラントの費用が高くなってしまう2つ目の理由は、審美性、つまり見た目の美しさの問題です。

奥歯のインプラントの場合は、食べ物をよく噛むことがでるという機能面さえしっかりしていれば生活上、困ることはないかもしれません。

でも、前歯はお顔の印象を左右する重要なパーツでもあります。

そのため、機能面だけでなく「審美性」にも優れている必要があります。

歯というのは、人によって色や形大きさが異なります。

鏡で歯を見ていただくと分かりますが、同じ人でも歯は１本１本が微妙に違う色をしているのです。

そのため、前歯の場合は、両隣にある天然歯の色と人工歯が自然になじむよう、ポーセレンのペーストを手作業で盛って、色を少しずつ調整していきます。

また、前歯は笑顔になったときに見える歯茎のカーブも重要です。

天然の歯のように自然な歯茎のカーブになるように整えるには高度な技術が必要です。

このように前歯のインプラント治療は、難易度が高く審美性が求められるため、奥歯の治療と比べると費用が高くなっているのです。

当院では、インプラント専門医の資格を取得した歯科医師が治療をさせていただいています。

骨造成にも対応しているので、骨が薄いと他の医院で断られてしまった方もまずはご相談いただければと思います。

人工歯の製作については、インプラントを専門に扱う30年以上の実績を持った歯科技工所が併設しているので、機能面・審美性ともに優れたインプラントをご提供できます。

前歯のインプラントでお困りの方は、北村総合歯科までお気軽にご相談ください。