インプラント治療を検討しているけれど、痛みや治療期間、費用などの不安や疑問がたくさんある・・・。
そんな方に、ここではインプラント治療に関するよくある疑問にお答えしていきます。
この記事をお読みになって、インプラント治療に関する疑問をすっきり解消していただけたら幸いです。
インプラント治療って痛いの?
答え:局所麻酔を使用するので痛みはほとんどありません。
インプラント治療はあごの骨にインプラントを埋め込む手術を行うので、痛みがあるのではないかと不安に感じている方もいらっしゃいます。
実際のところは、インプラントの手術自体は局所麻酔を使用するので、治療中の痛みはほとんどありません。
また、手術後も痛み止めを処方しているので、ほとんどの場合、軽度の痛みや違和感を感じる程度で済みます。
ただ、痛みの感じ方は個人差がありますので、特に痛みが不安だという方は「無痛治療」とも呼ばれている静脈内鎮静法を行いながら手術をすることもできます。
静脈内鎮静法を行うと、眠ったようなリラックスした状態で治療を受けていただくことができるので痛みの不安も取り除けます。
インプラントは高齢者には向いていないの?
答え:ご高齢の方でもインプラント治療は可能です。
インプラント治療ができるかどうかは、年齢だけで一概に判断されるものではありません。
ご高齢の方でも健康状態が良ければインプラント治療を受けることができますし、むしろ、ご高齢だからこそインプラント治療で本来の歯の機能を取り戻し、快適な食生活を楽しんでいただきたいと考えています。
高齢に伴うこととして、骨の問題が懸念されることもあります。
現在では骨造成という骨の再生治療も進化していますので、骨の量や質が不足している場合でも対応可能なケースが増えています。
高齢の場合、持病や服用している薬、骨密度の低下など、考慮すべき点は増えるかもしれませんが、それらの要因をしっかりと診断した上で、適切な治療計画を提案させていただきます。
インプラントの成功率はどのくらい?治療の失敗リスクは?
答え:インプラント治療の成功率は約90%以上
インプラント治療の成功率は非常に高いと言われています。
実際、成功率は治療を行う先生の経験や技術、使用する材料、患者さんの健康状態など、多くの要因に影響されます。
そのため、治療の失敗リスクを完全にゼロにすることはできません。
だからこそ、インプラント治療を受ける際はインプラントを専門に扱う実績のある歯科医院を選ぶことが大切です。
また、手術後10年以上での成功率は90%と言われていますので、適切なアフターケアと健康状態を維持することができれば、かなり長持ちさせることが可能です。
インプラント治療は非常に時間がかかるの?
答え:インプラント治療だけなら3〜6ヶ月程度
インプラント治療の治療期間は、治療の内容や患者さんの口腔内の状態などによって異なります。
一般的に、インプラントの手術から最終的な人工歯を取り付けるまでの期間は数ヶ月から半年程度です。
インプラントの治療に期間がかかるのは、埋入したインプラントと骨がしっかりと結合するまでの回復期間が必要なためです。
もし、あごの骨が足りない場合は、骨の再生治療(骨造成)の期間としてさらに3〜6ヶ月程度の治療期間が必要になります。
インプラントは一生もつと聞いたけど、実際のところ寿命は?
答え:個人差はありますが、自然の歯と同じようにメンテナンスがしっかりされていれば一生もつことも可能
1965年に初めてチタン製インプラントの治療を受けた患者さんは、亡くなるまでの40年以上に渡ってインプラントを問題なく使用していました。
現在では、インプラントの品質や治療技術が発達しているので、さらに長持ちする可能性は十分にあります。
ただし、天然の歯と同じように日常のケアや口腔内の健康状態に影響を受ける部分が大きいので、普段の心がけ次第でどのくらい長持ちするかは変わります。
インプラント治療後、食事制限はあるのか?
答え:治療後の数日間は柔らかい食事や液体食を推奨しています。
インプラントの手術直後は、手術部位への負担を避けるため、数日間は柔らかい食事や液体食を中心に摂取することが推奨されます。
特に、インプラントが埋入された部位を強く噛むことは、その後の治療の成否に関わってしまうので避けていただく必要があります。
インプラントが骨としっかり結合し、最終的な上部構造が取り付けられた後は、自然な歯と同様に食事を楽しむことができます。
インプラントは自分の歯と同じように噛めるの?
答え:自然の歯に近い強度で噛むことが可能。
インプラントは、失われた自然の歯の代わりとして機能する治療方法です。
あごの骨に直接埋め込まれるため骨との結合が強く、安定した噛み心地を取り戻すことができます。
正しく治療が行われて適切にメンテナンスされていれば、インプラントは自然の歯に近い強度で噛むことができるます。
なぜ、インプラント治療は高額なの?
答え:自由診療である点、専門的な技術を伴うこと、長い期間にわたって使用に耐える高品質な材料を使うことなどが理由です。
インプラント治療の費用が高額になる背景には、いくつかの理由があります。
- 高品質な材料
インプラントに使用される材料は、体内での長期使用に耐えるための特別なチタンやセラミックなど、高品質で高価なものが使用されます。 - 専門的な技術と経験
インプラント治療は専門的な技術を要するため、治療を行う歯科医師は高度なトレーニングや経験が必要です。このような専門的な技術には費用が伴いますが、患者さんに安心して治療受けていただくために必要なことです。 - 治療の綿密な計画
インプラント治療は、事前の診断や3D画像を用いた詳細な治療計画が必要です。これにより、最適な位置や角度でインプラントを埋入することが可能になりますが、これらの診断や計画にもコストがかかります。 - 保険が適用されない
インプラント治療は基本的に適用外となっているため、患者さんによる全額自己負担となっている点が治療費の違いになっています。
以上の理由によって、インプラント治療の費用は他の治療方法と比較して高額になることがありますが、長い目で見ればその価値は十分にある治療法といえます。
インプラントは金属アレルギーの人には向いていない?
答え:適切な対応と検査によっては金属アレルギーの方でも治療を受けることが可能な場合があります。
インプラントの主要な材料として使用されるチタンは生体親和性が高くアレルギー反応を引き起こしにくい金属です。
そのため、多くの方の場合、インプラント治療を受ける際に問題を引き起こすことはありません。
ただ稀にチタンに対するアレルギー反応を示す方もいますし、インプラントの一部に使用される他の金属に対するアレルギー反応が出る可能性もあります。
もし、金属アレルギーの心配があるという方は、事前にアレルギーテストを受けることでリスクを事前に防ぐことができますし、近年では、チタン以外の材料を使用したインプラントも開発されているので、アレルギーのリスクをさらに低減することが可能です。
インプラントは取り外すことができるのか?
答え:上部構造は取り外すことができます。
インプラントには大きく分けて骨に埋め込む「インプラント体」とその上に取り付ける「上部構造」の2つの部分があります。

インプラント体は、あごの骨に直接埋め込まれる部分となっていて、骨と結合することを目的としていますので基本的に取り外すことはできません。
ただ、その上に取り付ける天然歯を含む上部構造は、ネジや接着剤で固定されているので、メンテナンスや修復のために取り外すことが可能です。
また、最近では「AGCブリッジ」という、ネジも接着剤も使用せずに装着することができ、ドクターが簡単に取り外すことのできるインプラントもあります。
以上、インプラントに関わる疑問にお答えさせていただきました。
ここでお答えさせていただいた疑問点も含めてさらに疑問点などがある場合は、お気軽にお問い合わせください。
※医療広告ガイドラインに基づき、自由診療に関する費用および治療に伴うリスク・副作用等の情報を以下に記載しております。
歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。顎の骨に固定されるため、天然歯に近い噛み心地や見た目を再現できるのが特徴です。
手術によるインプラント体の埋入後、骨と結合するまで数か月間の治癒期間を経て、上部構造(人工歯)を取り付けます。
インプラント治療に関する費用
内容 | メーカー/処置 | 費用(税込) |
---|---|---|
上部構造(人工歯) | ジルコニア/ハイトランス | ¥143,000 |
ジルコニアステイニング | ¥154,000 | |
ジルコニアレイヤリング | ¥176,000 | |
インプラント体(人工歯根) | プラトン | ¥264,000 |
ネオデント | ¥297,000 | |
ストローマン | ¥330,000 | |
追加処置 | サージカルガイド | ¥66,000 |
ソケットリフト骨造成(GBR) | ¥55,000/本 | |
サイナスリフト | ¥110,000 |
インプラント治療に伴う主なリスク・副作用
インプラント治療は、失った歯の機能や見た目を回復するための効果的な方法ですが、以下のようなリスクや副作用が伴う可能性があります。
- 外科手術に伴うリスク
手術後に痛み、腫れ、出血、内出血、感染症などが生じることがあります。 - 神経や血管の損傷
下顎のインプラント手術では、下歯槽神経や血管を損傷するリスクがあり、知覚異常や麻痺、大量出血を引き起こす可能性があります。 - 上顎洞への影響
上顎にインプラントを埋入する際、上顎洞を損傷するリスクがあり、蓄膿症などの副作用が生じる可能性があります。 - インプラントの不適合
インプラントが骨と結合しない場合、再手術やインプラントの除去が必要となることがあります。 - 全身疾患との関連
糖尿病や骨粗鬆症などの全身疾患を有する方は、治療のリスクが高まる可能性があります。 - インプラント周囲炎
術後の口腔衛生が不十分な場合、インプラント周囲の組織に炎症が生じ、最悪の場合インプラントが脱落することがあります。 - その他のリスク
食べ物が詰まりやすくなる、噛む感覚が自分の歯と異なる、治療費が高額で治療期間が比較的長いなどの点が挙げられます。
これらのリスクや副作用について十分にご理解いただいた上で、インプラント治療を検討される際は、治療実績が豊富で、丁寧なカウンセリングやアフターケアを提供している歯科医院を選ぶことが重要です。
院長プロフィール

北村 英二(きたむら えいじ)
当院は、インプラント治療をはじめとする口腔外科分野において、豊富な臨床経験と専門知識を持っています。患者様一人ひとりの状態やご要望に応じた治療計画を提案し、痛みの軽減に配慮した治療を心がけています。
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- インプラント講習会のインストラクター
- インプラントメーカー公認インストラクター(プラトンジャパン)
- 日本歯科放射線学会 優良医
- 日本歯科医師会 所属
- 多数の学会発表、インプラント専門誌、学術誌での発表実績あり
- 1998年 日本大学松戸歯学部 卒業
日本大学大学院松戸歯学研究科入学 口腔外科Ⅰ - 2000年 University Of North Carolina Dental Research Center Collagen Biochemistry 留学
- 2002年 日本大学松戸歯学部顎顔面外科学 助手
- 2006年 医療法人藤慈会 藤井病院 歯科・口腔外科 部長
- 2015年 医療法人育進会 水口インプラントセンター新宿 院長
- 2021年 北村総合歯科 開業 現在に至る