「インプラント治療をして後悔しないだろうか」
「失敗することはないのだろうか」
インプラント治療は外科手術を伴うため、こうした不安を抱くのは自然なことです。
実は、手術に伴うリスクは、事前の検査や治療の体制によって減らせる部分があります。ここでは、手術の失敗リスクを減らすために、歯科医院選びで確認したいポイントを解説します。
Contents
インプラント手術で起こりうる失敗とは
インプラント手術に関わる失敗として挙げられるのは、主に次のようなケースです。
- 計画とずれた位置にインプラントを埋入され、見た目や噛み合わせに問題が出てしまう
- インプラントがあごの骨の中を通る神経や血管を傷つけてしまう
- インプラントと骨がうまく結合せず、定着しない
これらのリスクは、事前の精密な検査と治療計画、そして手術の精度によって減らすことができます。だからこそ、どのような体制で治療を行っている歯科医院なのかが重要になります。
1. CTによる精密検査を実施しているか?
インプラント治療では、あごの骨の厚みや高さ、神経・血管の位置を立体的に把握する必要があります。従来のレントゲン写真は平面的な情報しか得られないため、それだけでは骨の内部の状態を正確に把握しきれません。
歯科用CTを使えば、骨の状態を3次元で確認でき、神経や血管の位置を踏まえた治療計画を立てることができます。インプラント治療を検討する際は、CTによる精密検査を行っている医院かどうかを確認すると良いでしょう。
2. サージカルガイドを使っているか?

サージカルガイドとは、CTのデータをもとに作製する手術用の装置です。マウスピースのような形をしており、手術の際に装着することで、計画した位置・角度・深さのとおりにインプラントを埋入しやすくなるガイドの役割を持っています。
特に、神経や血管との距離が近いケース、埋入位置の許容範囲が少ないケース、複数本を埋入するケースなど精密な角度や位置を求められるケースでは、ガイドの有無が仕上がりを左右することがあります。一方で、骨や神経との距離に十分な余裕がある場合には使用しないなど、症例に応じて使い分けが大切です。
サージカルガイドは「使うかどうか」だけでなく、「どのような基準で使い分けているか」を説明してくれる医院であれば、より安心して相談できるでしょう。
当院でも、すべての症例でガイドを使うわけではありません。神経との距離が近いときや複数本を埋入するときなど、必要と判断した場合に使用します。なぜ使うのか、あるいは使わないのかは、治療計画をご説明する際に必ずお伝えしています。
3. 骨をできるだけ削らない方法を採用しているか
同じインプラント手術でも、方法によって身体への負担は変わります。特に骨が足りない場合の骨造成では、骨を大きく削る方法をとると、切開の範囲が広くなり、手術後の腫れや痛みも大きくなりがちです。
近年は、骨をほとんど削らずに骨を増やす器具や術式もあります。手術の負担をできるだけ小さくしたい場合は、どのような方法で手術を行うのかを確認しておくとよいでしょう。
北村総合歯科で採用しているのは、圧縮型骨圧接器具(オステオプッシャー)を用いた方法です。骨をほとんど削らずに済むため、切開が小さく、手術後の腫れや痛みも抑えやすくなります。

4. 専門医資格や症例経験があるか
日本口腔インプラント学会の専門医など、学会が認定する資格は、一定の研鑽と症例経験を積んだことを示す目安になります。また、骨が少ないケースをはじめとした難症例への対応経験も、医院選びの判断材料になります。
ただし、資格だけですべてが決まるわけではありません。検査体制や説明の丁寧さ、疑問に率直に答えてくれるかどうかなど、実際に相談したときの対応も含めて総合的に判断することをおすすめします。
当院の院長は日本口腔インプラント学会の専門医で、他院で難しいと言われた骨の少ないケースにも対応してきました。ただ、資格や経験はあくまで前提ですので、実際にお話ししてみて、この人になら任せられると思えるかどうかを大切にしていただければと思います。
大切なのは、リスクにどう向き合っている医院かを見ること
ここまで4つのポイントをお伝えしてきましたが、すべてを完璧に満たす医院を探す必要はありません。大切なのは、これらが「なぜ必要なのか」を理解した上で、相談先の医院がリスクにどう向き合っているかを見ることです。
共通しているのは、どれも手術の前にリスクを減らすための備えだということです。CTで骨や神経の位置を正確に把握し、必要に応じてガイドを使い、身体への負担が少ない方法を選ぶ。これらはすべて、手術当日までにどれだけ準備できているかにかかっています。
インプラントの失敗の多くは、手術の腕前だけでなく、その前の段階で決まると言っても言い過ぎではありません。
ですから、相談に行かれたときは、遠慮なく質問してみてください。「CTは撮りますか」「ガイドは使いますか、それはなぜですか」。こうした質問に、理由まで含めて丁寧に答えてくれるかどうか。それ自体が、その医院がリスクとどう向き合っているかを映し出します。
私たちがこの記事で医院選びの基準をお伝えしたのは、患者様に納得して選んでいただきたいからです。その結果、当院以外を選ばれることもあると思います。それでも、判断材料を持たないまま決めてしまうより、ずっと良いと考えています。
手術への不安や疑問には、一つずつ納得いただけるまでお答えします。どうぞお気軽にご相談ください。
※医療広告ガイドラインに基づき、自由診療に関する費用および治療に伴うリスク・副作用等の情報を以下に記載しております。
歯を失った部分の顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。顎の骨に固定されるため、天然歯に近い噛み心地や見た目を再現できるのが特徴です。
手術によるインプラント体の埋入後、骨と結合するまで数か月間の治癒期間を経て、上部構造(人工歯)を取り付けます。
インプラント治療に関する費用
| 内容 | メーカー/処置 | 費用(税込) |
|---|---|---|
| 上部構造(人工歯) | ジルコニア/ハイトランス | ¥143,000 |
| ジルコニアステイニング | ¥154,000 | |
| ジルコニアレイヤリング | ¥176,000 | |
| インプラント体(人工歯根) | プラトン | ¥264,000 |
| ネオデント | ¥297,000 | |
| ストローマン | ¥330,000 | |
| 追加処置 | サージカルガイド | ¥66,000 |
| ソケットリフト骨造成(GBR) | ¥55,000/本 | |
| サイナスリフト | ¥110,000 |
インプラント治療に伴う主なリスク・副作用
インプラント治療は、失った歯の機能や見た目を回復するための効果的な方法ですが、以下のようなリスクや副作用を伴う可能性があります。
- 術後の痛み・腫れ・出血・内出血・感染症
- 神経や血管の損傷による知覚異常・麻痺・大量出血
- 上顎洞の損傷による蓄膿症などの副作用
- インプラントが骨と結合せず再手術や除去が必要になる場合
- 糖尿病や骨粗鬆症など全身疾患によるリスク増加
- 口腔衛生不良によるインプラント周囲炎と脱落のリスク
- 食べ物の詰まりやすさ・噛み心地の違和感・高額な費用・長い治療期間
これらのリスクをできる限り回避し、安心してインプラント治療を受けていただくためには、経験と実績のある歯科医院を選ぶことが重要です。

北村 英二(きたむら えいじ)
歯科医師/北村総合歯科 院長
1998年、日本大学松戸歯学部卒業。藤井病院歯科・口腔外科部長、水口歯科クリニック新宿院長を経て、2021年に「北村総合歯科」を開業。
「歯科が苦手な方にも安心して通ってもらえる医院づくり」を理念とし、痛みに配慮した丁寧な診療と患者との信頼関係を大切にしている。診療方針の柱は、再治療のリスクをできる限り抑えた“根本的な治療”と、できるだけ歯を削らず・抜かずに「自分の歯を守る」ための医療提供。口腔外科での豊富な臨床経験を活かし、短期的な対処に終始しない長期的な視点での治療を重視している。
- 日本口腔インプラント学会 専門医
- インプラント講習会のインストラクター
- インプラントメーカー公認インストラクター(プラトンジャパン)
- 日本歯科放射線学会 優良医
- 日本歯科医師会 所属
- 多数の学会発表、インプラント専門誌、学術誌での発表実績あり